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2009年7月 3日 (金)

「能面」表情の妙

「能面のような顔」

よく聞くたとえ文句です。

のぺーと無表情な顔のことを言いますが。

Iwaizouonna

実は能面は表情豊か!

その理由を説くべく、

京都に息づく伝統工芸の世界をみてみよう!

シリーズ第七回は、「能面」!

第一回>>繊細優美な硝子工芸

第二回>>役者の心を代弁、能扇

第三回>>「育つ」銅製茶筒

第四回>>「漆黒と金の競演、象嵌」

第五回>>「植物染が生む古代の色彩」

第六回>>「中国の伝統を継承 青銅器」

第七回>「蘇る『織の美」

さて、能面には種類が70~80種あるといわれ、冒頭に載せました能面は

「増女(ぞうおんな)」

という面。

気高く崇高な顔立ちで、天女や神女の役に使われます。

注目して頂きたいのはココ。

Iwaimesikaku

くりぬかれた目の部分。

増女の面は、目が「四角く」くりぬかれているのがおわかりでしょうか?

増女は若い女性の面。四角くくりぬいたほうが瞳がつぶらに見えるからそうしてあるんだそうです。

対して中年女性の面や男性の面は、目が「丸く」くりぬかれています。

こんなふうに。

Iwaizoomu

それにしても能面で穴が開いているのはこの目の部分とわずかな鼻孔の部分だけなんですよね。

能面はオーダーメイドで作るわけでもないので、

能面と演者の両目の間隔がぴったり!

なんてことはなかなかないわけで、

演者はかなり視界の悪い

かつ息苦しい状態で演じているのでしょうね。

さて、上の赤い顔の能面はなにかといいますと、

Iwai03

猩々(しょうじょう)という、

妖精

のお面です。

妖精、、、です。

猩々は中国の説話に出てくる、海に住む酒好きの妖精とのこと。

シャシャーと描かれた髪の毛は、水からあがってきた直後の、髪のペットリ感を表しています。

女面をもう1つご紹介しましょう。

冒頭の増女に比べて、比較的やさしい面立ちなのが

孫次郎(まごじろう)。

Iwaimagojiro

増女よりは少しだけ成熟した女性像です。

女性なのにまごじろう。

これは、最初にこの面を作った作者の名前を取っているそうな。

冒頭に、「能面はとっても表情豊か」

と書きましたが。

舞台では顔の傾き加減や光の当たり具合を駆使し、本当にゾッとするくらい表情が変ります。

「能面のような」というのは実は喜びにも悲しみにも転じられる「中間表情」のことなのです。

能面を少し上に向けると「照る」といい、明るい表情に。

下に傾けると「曇る」といい、とたんに物憂げな表情に変ります。

今回ご紹介した能面は全て、京都で活躍する能面師、岩井彩(いわいあや)氏によるもの。

Iwaioo

岩井氏は学生の頃、関西の面打ちの隆盛を極めた北澤如意に師事しました。

師の技を引き継ぎ、彼女の作る能面は名立たる舞台で使用されています。

翁も見せていただきました。

Iwai02

う~ん 奥行きのある表情です。

岩井彩氏の作品は、只今現在岡崎にある京漆匠 象彦 にて展示中されています。

Iwaizohiko

お買い求めも頂けます!

是非行かれてみてください◎

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岩井彩氏は能面工房も主宰しておられます。

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投稿者 老舗モール 時刻 11時03分 京のもの
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