繊細優美な硝子工芸
京都に息づく伝統工芸の世界をみてみよう!
急にはじまりましたこのシリーズ。
きっかけは、現在漆器の老舗「象彦」にて開催中の
5月29日から開催され、その出展作家陣の豪華さゆえオープン以来注目を浴びている展示です。
私は先日訪れ、撮影を特別に許可して頂いたので、京工芸の魅力を少しだけご紹介しちゃいます!
シリーズその1
「ガラス工芸にみる静謐な美 石田亘・征希・知史」
まずはこの写真を見てください。
ガラスなのに和紙のような、模様はほそ~いチューブでケーキをものすごく繊細にデコレーションしたような、、
そのなんとも不思議な質感が魅力のこの器。
どうして作られているのか、皆目見当がつきません!
全体像はこのようになってます。
直径20cmほどの小ぶりな蓋物。
さて、この器はやっぱり「ケーキのデコレーション」の容量で模様が描かれたのでしょーか??
答えは私の予想をでんぐり返って上回るものでした!

(↑亘氏の他作品:参考画像)
この不思議な質感を生み出すには、
「パート・ドヴェール」
という技法が使われています。
ヴェールはフランス語で
「ガラス」
パートは
「生地」
を意味します。
すなわち「パート・ド・ヴェール」とは
「ガラスの生地」
という意味。
こちらは石田亘氏の奥様でもある、石田征希さんの作品。
砂糖菓子のような、繊細で女性らしい柔らかさが作品から現れていますね。
「耐熱石膏で型を作り、そこに粉ガラスを置き焼成する」
すなわち、私の予想した「模様をケーキ風にデコレーション」説は
×。
いやまーしかし
とんでもない手間がかかってそうです。。
まず
①石膏で原型を作る
↓
②模様の盛り上がっている部分は石膏を削り、色が入る場合はそこに色ガラスの粉を置く。
③本体部分のガラスを石膏型に詰めて、焼成
↓
④型からガラスを取り出して、仕上げ。完成。
この「ガラスを取り出して」という部分、パカッと外すのか と思いきや、一つ作品を作るごとに型の石膏を割って取り外さないといけない、、
すなわち、一つの器を作るのに、型は一回きりしか使えない!
非常に生産効率の悪い技法なのです。
パート・ド・ヴェールは紀元前16世紀にメソポタミアで発明された古い技法なのですが、紀元前1世紀に吹きガラスの技法が発明されるやいなや、量産が効かないパート・ド・ヴェールは急速に途絶えてしまったのでした。
なのでパート・ド・ヴェールの技法は過去の資料が少なく、謎に満ちた部分が多かったそうな。
石田亘・征希夫妻は元々着物のデザイナーだったのですが、ガラス工芸に興味を持ち、研究を重ねました。
そして現世に「和のパート・ド・ヴェール」を蘇らせたのです。
今では長男の知史氏もパート・ド・ヴェール作家として大活躍。
講演なども開かれているそう。
「謎の技法」の秘話、聞いてみたい。
石田知史氏の作品↑
皆様異なった作風を確立されていて、どれもため息が出るほどの美しさ。
写真では魅力を5%も伝えられませんっ!!
今回ご紹介した作品は、岡崎にある京漆匠 象彦で展示中です。
全て購入が可能です。(参考画像以外)
是非行かれてみてください◎
京の伝統工芸ジャーニーvol.1、いかがだったでしょうか?
これから普段のブログにぽつぽつ挟み込んでいきます~
次回もお楽しみに^^
逸品ギャラリー展示会場はコチラ↓
〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町10(京都会館西側)
TEL 075(752)7777(代) 営業時間/AM9:30~PM6:00
投稿者 老舗モール 時刻 10時53分 京のもの
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