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2009年6月 3日 (水)

繊細優美な硝子工芸

京都に息づく伝統工芸の世界をみてみよう!

急にはじまりましたこのシリーズ。

きっかけは、現在漆器の老舗「象彦」にて開催中の

「老舗モール 逸品ギャラリー」。

5月29日から開催され、その出展作家陣の豪華さゆえオープン以来注目を浴びている展示です。

私は先日訪れ、撮影を特別に許可して頂いたので、京工芸の魅力を少しだけご紹介しちゃいます!

シリーズその1

「ガラス工芸にみる静謐な美 石田亘・征希・知史」

まずはこの写真を見てください。

Ishida01

ガラスなのに和紙のような、模様はほそ~いチューブでケーキをものすごく繊細にデコレーションしたような、、

そのなんとも不思議な質感が魅力のこの器。

どうして作られているのか、皆目見当がつきません!

Ishida02

全体像はこのようになってます。

直径20cmほどの小ぶりな蓋物。

さて、この器はやっぱり「ケーキのデコレーション」の容量で模様が描かれたのでしょーか??

答えは私の予想をでんぐり返って上回るものでした!

(↑亘氏の他作品:参考画像)

この不思議な質感を生み出すには、

「パート・ドヴェール」

という技法が使われています。

ヴェールはフランス語で

「ガラス」

パートは

「生地」

を意味します。

すなわち「パート・ド・ヴェール」とは

「ガラスの生地」

という意味。

こちらは石田亘氏の奥様でもある、石田征希さんの作品。

砂糖菓子のような、繊細で女性らしい柔らかさが作品から現れていますね。

Ishida05 

パート・ド・ヴェールの制作工程は、ひとくちで言うなれば

「耐熱石膏で型を作り、そこに粉ガラスを置き焼成する」

すなわち、私の予想した「模様をケーキ風にデコレーション」説は

×。

いやまーしかし

とんでもない手間がかかってそうです。。

まず

①石膏で原型を作る

②模様の盛り上がっている部分は石膏を削り、色が入る場合はそこに色ガラスの粉を置く。

Ishida04_3

③本体部分のガラスを石膏型に詰めて、焼成

④型からガラスを取り出して、仕上げ。完成。

この「ガラスを取り出して」という部分、パカッと外すのか と思いきや、一つ作品を作るごとに型の石膏を割って取り外さないといけない、、

すなわち、一つの器を作るのに、型は一回きりしか使えない!

非常に生産効率の悪い技法なのです。

パート・ド・ヴェールは紀元前16世紀にメソポタミアで発明された古い技法なのですが、紀元前1世紀に吹きガラスの技法が発明されるやいなや、量産が効かないパート・ド・ヴェールは急速に途絶えてしまったのでした。

なのでパート・ド・ヴェールの技法は過去の資料が少なく、謎に満ちた部分が多かったそうな。

石田亘・征希夫妻は元々着物のデザイナーだったのですが、ガラス工芸に興味を持ち、研究を重ねました。

そして現世に「和のパート・ド・ヴェール」を蘇らせたのです。

今では長男の知史氏もパート・ド・ヴェール作家として大活躍。

講演なども開かれているそう。

「謎の技法」の秘話、聞いてみたい。

Ishida06

石田知史氏の作品↑

皆様異なった作風を確立されていて、どれもため息が出るほどの美しさ。

写真では魅力を5%も伝えられませんっ!!

Ishida07

今回ご紹介した作品は、岡崎にある京漆匠 象彦で展示中です。

全て購入が可能です。(参考画像以外)

是非行かれてみてください◎

Ishida08

京の伝統工芸ジャーニーvol.1、いかがだったでしょうか?

これから普段のブログにぽつぽつ挟み込んでいきます~

次回もお楽しみに^^

逸品ギャラリー展示会場はコチラ↓

〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町10(京都会館西側)

TEL 075(752)7777(代) 営業時間/AM9:30~PM6:00

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投稿者 老舗モール 時刻 10時53分 京のもの
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