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2009年6月 9日 (火)

漆黒と金の競演、象嵌

漆黒と金のコントラストは美しい。

これだけシックかつ豪華な組み合わせはないと思うのです。

黒と金の緻密な細工が見ものの工芸といえば、象嵌(ぞうがん)。

Kawahito01

というわけで、

京都に息づく伝統工芸の世界をみてみよう!

シリーズ第四回は、「象嵌」!

第一回>>繊細優美な硝子工芸

第二回>>役者の心を代弁、能扇

第三回>>「育つ」銅製茶筒

象=「かたどる」

嵌=「はめる」

一つの素材に異質の素材を「かたどって」「はめこむ」のが象嵌です。

Kawahito02

↑これは全体に桜花をあしらった宝石箱。

値段はン百万円(!)

模様に沿って金属を一つ一つはめこんでいくため、ものすごい作業量になるんだそうです。

ミリ単位の作業を一日中続ける象嵌の職人さんは、夕方にはヘットヘトになるそうな。

工芸品の説明文を書くとき、私はよく

「たゆまぬ集中力を要します」的な文章を挟むことが多いのですが、

集中力は陶芸でも染織でも、どの分野でももちろん必要だと思うんですけど、

この象嵌てのはそりゃもー「尋常じゃないほどの集中力」を要求される分野の一つではないでしょうか!

まばたきの回数減りそー。。

Kawahito05

↑こちらは比較的リーズナブルな帯どめ。

そもそも象嵌という工芸技法は、シリアのダマスカスで生まれました。

シルクロード経由で日本に伝来したのは飛鳥時代!

古い!!

江戸時代には京都で優れた象嵌技術が発達し、職人は主に日本刀の拵えや甲冑、文箱や鏡などに腕をふるったといいます。

↓こちらは先日日本刀のお店で見せていただいた、アンティークの日本刀の鍔(つば)。

家紋をあしらった当時の象嵌技術が光ってます。

Nihonto01

京象嵌を扱って90有余年の老舗、川人象嵌(かわひとぞうがん)は、手ごろなアクセサリーから冒頭の美術品ともいえる宝石箱まで、幅広くあつかうお店です。

職人さんが5人ほどいらっしゃり、皆さん長年象嵌に携わっておられる、確かな腕を持つ方ばかり。

そういえば以前、学生さんが体験で作った象嵌の小さな作品を見せてもらったことがあります。

・・・・・たった一本の線もガタガタ。。。。

・・・・・・しかも途切れてるし。。。。

象嵌て、そんなに、、そんなに難しーものなのか!!?

と、あまりのつたなさ(失礼、、)に驚愕した覚えが。

工芸には、

「ビギナーならではの『味』とか大胆さで、初心者でも出来てみたらなんとなくサマになる工芸」

「そうでない工芸」

があるように思います。

前者では、例えば手びねりの陶芸なんか比較的チャレンジしやすいのではないでしょうか。

象嵌は、、、、

模様の一つ一つがバシーッとキマッてないと、正直見れたもんじゃありません。。。

製品になるくらいちゃんとしたものを作れる象嵌職人になるには、想像以上の努力と年数が必要なようです。

そんな象嵌の素晴らしい作品が、京漆匠象彦の逸品ギャラリーにて展示されています。

老舗モール逸品ギャラリーのご案内はコチラ

Ishida08

ブローチなど、多彩な象嵌製品の中で私が釘付けになったのはコレ↓

なんとも絢爛豪華な

Kawahito03

文鎮!!

最初遠目に見たとき、金のノベ棒かと思いました。

それくらい土台をびっっしりと埋め尽くす細工。

Kawahito04

銀杏ですね、、

ほう~美しい。。。。。

「文鎮」というと用途が狭められますが、ペーパーウェイトというと、なんとなく拡がります。

形状はシンプルイズベストの完全直方体。

案外様々な用途に使えそうです。

退屈なとき、銀杏の枚数を数えてみるのもいいでしょう。

こちらはお値段、50万円。

この精緻な細工を見ると大ナットクのお値段だと重います。

どうも私は

「そう広くない面積に、こっちの気が狂いそうなほど細かい細工がしてある」

↑このパターンに弱いです。。

象嵌、とってもとっても難しいのはわかっていても、一回やってみたい。。

川人象嵌さんは体験工房もされているそうなので、また行ったときにはレポしますー

川人象嵌はコチラ↓

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投稿者 老舗モール 時刻 16時16分 京のもの
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