2008年8月27日 (水)

【京都便利堂】幕末の悲恋

ありがとうございます。
京都便利堂でございます。


Bakumatsugettanfuda

「幕末月旦札」、様々なところで取り上げていただきましてありがとうございます。

→読売新聞記事

→京都新聞記事

おかげさまでたくさんご注文をいただき、誠にありがとうございます。

しかし、現在在庫がつきかかっております……。
申し訳ございません。
9月10日頃には新しく商品が入る予定でございます。
配送が遅れますこと、何卒お許しくださいませ。

それでは、今日も幕末に関するお話しをさせていただきます。

少し季節が違うのですが、京都便利堂では、昔の雛道具をデザインしたクリアファイルを販売させていただいております。

実はこの雛道具、幕末の頃の悲しい歴史を持っているのです。

持ち主は、弥千代姫。
彼女は、第11代高松藩藩主の松平頼聰(よりとし)の元へ輿入れする際、この雛道具を嫁入り道具として持っていきました。
高松で迎えたひな祭りの時、お城に飾られていたことでしょう。
実際に使用する嫁入り道具をミニチュア化したものです。
きっと思い入れもたくさんあったのではないでしょうか。

この雛道具が飾られていたであろうあるひな祭りの日、事件が起こります。

高松から離れた江戸では、早朝から雪が降り続いたその日……。

1860年3月3日、桜田門外の変。
江戸幕府大老で彦根藩主、井伊直弼、暗殺。

この事件を皮切りに、200年以上もの長い間続いた徳川幕府がなくなるのです。
日本の未来すら変えてしまう大事件でした。

井伊直弼亡き後幕府の実権を握った老中・安藤信正は、井伊直弼が行った安政の大獄で排除されていた老中などを復帰させ、今度は逆に井伊派の老中を罷免していきます。
側近は斬首などの刑に処されます。

高松で幸せな日々を過ごしていた弥千代姫も、この事件で未来が変わってしまいます。

なぜなら彼女の父は暗殺されたその人、江戸幕府大老・井伊直弼だからです。

その影響を姫の婚家である松平家に及ぼさぬようにと家臣に迫られ、押し切られる形で離縁heart03
今で言う恋愛結婚をしたと伝えられているほど仲睦まじかったふたりだったというのに。
1863年のことですから、実際の婚姻生活はおよそ5年ほど。

父を亡くし、最愛の夫とも離縁。
辛い日々であったと想像します。

その後、明治維新がおこり、たくさんの人々の運命を変えた徳川幕府は幕を閉じます。
そして、開国をし明治の新しい政府が誕生しましたが、まだまだ混乱が続き、不穏な空気が漂っていた日本。

けれど、そんな混乱した時代の日本にも、少し幸せなお話しがあります。

弥千代姫と松平頼聰が復縁するのですheart01shine
離縁の原因となった徳川幕府がなくなったからと。

その後は、頼聰が亡くなるまで仲睦まじく過ごされたようです。

その際、あの雛道具は彦根に置いて行かれたようで、現在は彦根城博物館に伝えられています。
ひな祭りの頃に毎年展示されているそうです。

昨年、彦根城築城400年祭に合わせて、ひこにゃんという人気キャラクターが出てきましたが、
なんと、この弥千代姫をモデルにしたやちにゃんというキャラもいるそうです!
少し驚きましたcoldsweats02

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投稿者 京都 便利堂 時刻 17時30分 学問・資格, 恋愛, 経済・政治・国際
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2008年7月16日 (水)

【京都便利堂】祇園祭と縁結び

ありがとうございます。
京都便利堂でございます。

いよいよ今日は宵山。
今宵、コンチキチンの祇園囃子が最もにぎやかになってゆきます。

前回、山鉾の御利益についてをお届けいたしました。
このうち、縁結びと盗難よけの御利益を持っているのが「保昌山」です。
今日はこちらのお話しを。

Housyouyama

山鉾はそれぞれ、故事や逸話を取材していたり、神仏を祀っています。
保昌山は、情熱的な恋のお話しにちなんだ山heart01heart04

時は平安時代。
源頼光の家来、丹後守平井保昌(やすまさ)という男性がおりました。
彼は宮中にいた歌人で有名な和泉式部に恋をします。
彼女から紫宸殿にある左近の紅梅を請われた保昌は、それを手折り、彼女の元へ届けるのです。
折っているところ見つかってしまい、矢に射られそうになりながらだったとか。

そして、この恋は実のりheart、和泉式部は彼の妻となるのです。

紫宸殿と言えば、天皇のお住まい。
そこにある左近の紅梅を手折るとは、なんとも情熱的な男性ですね。

この故事にちなんで、保昌山では梅の飾りが付いた縁結びのお守りやちまき、絵馬などを授与されていますよ。
こちらで書いた絵馬は、山の真松に取り付けられて山鉾巡行するそうです。

↓ここです
Shinmatsu

一年に一度の行事です。
縁結びをしたい方は、保昌山へお出かけしてみてはいかがですか?

東洞院松原上ルと、他の山鉾と離れたところにありますが、若い女性に人気の山だそうですよ。

私がおじゃました時は、平日の雨が降りそうな昼間だったのですが、
それでもひっきりなしにお守りやらをもらいに、人が出入りしていました。
浴衣姿の若い女性からご年配の男性まで、老若男女幅広くいらっしゃいましたよ。

さすが1000年以上の歴史あるお祭りです。
こんな楽しみ方もあるのですね。

祇園祭は、水に関するお祭りです。
梅雨明けの時期でもあるので、雨が降ることが多くあります。
ちいさい折りたたみ傘をお持ちになった方が、安心かもしれません。

これは14日の写真なのですが、
妖しい空の下にある函谷鉾と、山建て途中の孟宗山です。
孟宗山は、14日が山建てなのですが、この直後、大雨と雷が鳴り中断されていました。

Kanko
↑函谷鉾

Mousouyama
↑山建て途中の孟宗山

京都便利堂でも、山鉾をモチーフにしたポストカードを取り扱っております。
富小路店では、その場ではがきを書いていただくこともできますので、祇園祭のついでにお立ち寄りくださいませ。



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投稿者 京都 便利堂 時刻 10時57分 恋愛, 文化・芸術, 旅行・地域
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2008年6月11日 (水)

【京都便利堂】女三宮

ありがとうございます。
京都便利堂でございます。

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今日は雨の予報でしたが、京都は曇り空。
夜のうちに雨が降ったみたいです。
植物は恵みの雨といわんばかりに緑濃く、水辺の生物もいきいきと過ごしているようですね。

さて、前回お話ししましたとおり、
今回はかいま見によって人生が変わってしまった、女三宮のお話しです。

源氏物語が書かれた時代、貴族の女性たちは、姿を見られるというのは大変に恥ずかしいことでした。
ですから、かいま見の場面はドキドキheart02の場面なのです。
源氏物語には、このかいま見が何度も出てきます。

女三宮のかいま見は、偶然の出来事でした。
第34帖、若菜・上にてその場面は描かれています。

華やかな源氏の邸宅六条院では、男性たちが蹴鞠に興じていました。
それを、御簾の内側から見ている女三宮。
すると、彼女の飼い猫が、御簾の外へ飛び出してしまったのです。
御簾はめくれ上がり、外から彼女はかいま見をされてしまうのでした。

お相手は柏木。
以前から女三宮に思いを寄せていたのですが、願いはかなわず、彼女は源氏の正妻に降嫁してしまったのです。
しかし、このかいま見で可憐な彼女の姿を目にし、さらに恋心を募らせた柏木。
彼は、源氏という絶対権力の妻である彼女にしのんでいくのです。

そして、女三宮は柏木の子を懐妊。

しかし、二人の関係は源氏の知るところとなり、
柏木は衰弱して死亡、女三宮は出産後に出家してしまうのです。

元々、源氏はこの女三宮の降嫁には乗り気ではありませんでした。
しかし、兄である朱雀院(上皇)の意向と、源氏の憧れの人、藤壺の女御の姪であるという所に心を動かし、承諾したのでした。

しかし、親子ほども年が離れており、父帝に溺愛されて育った彼女には幼稚さしか感じず、夫婦仲はうまくいっておりませんでした。

けれど、柏木には、幼稚だと思われる部分も魅力としてうつったのです。

人の魅力というのは、見る人によって変わるのが不思議ですね。

そして、この柏木と女三宮の子は「薫」と名付けられ、この後に続く宇治十帖の主人公として登場するのです。

京都便利堂では、幼い薫を抱く源氏の姿が描かれたクリアファイルを取り扱っております。
複雑な心境がその表情からもなんとなく伝わってきます。

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投稿者 京都 便利堂 時刻 13時13分 恋愛, 文化・芸術
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2008年6月 6日 (金)

【京都便利堂】若紫

ありがとうございます。
京都便利堂でございます。

6月に入りましたね。
雨が多くて、梅雨の雰囲気がする京都です。

Ajisai

今日も源氏物語のお話しにおつきあいください。

この物語にたびたび登場するheart02ドキドキのシーン、かいま見。
平安貴族の女性は、ある一定の年齢になると、夫以外の男性に姿を見られるというのは大変恥ずかしいことでした。
当時は、自分の兄弟にすら、ついたて(几帳)越しに会話をしていたのです。

前回は「野分」
源氏の息子・夕霧が、源氏の最愛の妻・紫の上をかいま見てドキドキ
heart02するシーンでした。

紫の上は、他にもかいま見をされるシーンがあります。
そのお相手は、若かりし源氏。

親子ですね。

そのシーンは、第5帖「若紫」に書かれています。
まだ幼い紫の上が雀の子が逃げたと泣いていて、そこを源氏がのぞいているのです。

憧れの義母、藤壺によく似ていると思いながら。
(紫の上は、藤壺の姪なので似ているのです。)

土佐派が描いた「若紫」では、画面の左下で源氏がかいま見をしていますよ。

この後、紫の上の後見であった尼君(祖母)が亡くなります。
そこへ、源氏がさらうようにして紫の上の後見になり、理想の妻となるべく養育し、妻にするのです。

様々なことがおこりながら物語はすすみ、後半、源氏に正妻として女三宮の降嫁など、紫の上にとって悲しいことが続きます。
思い悩んだ彼女は出家を願います。
けれど、その願いも源氏によって阻まれ、かなうことなくこの世を去る紫の上。

彼女が亡くなってから、源氏はもぬけの殻のようになってしまいます。
そして、後を追うように亡くなり、主人公は源氏の子孫たちに移っていくのです。

紫の上は、源氏の最愛の妻とされていますが、こうやって見るとなんだか悲しい生涯だったように思えます。

次回は、紫の上の悲しみの原因にもなった女三宮のかいま見についてお届けします。
彼女も、偶然ながら、このかいま見のせいで劇的な人生を送るのです。

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投稿者 京都 便利堂 時刻 13時13分 恋愛, 文化・芸術
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2008年5月30日 (金)

【京都便利堂】野分

ありがとうございます。
京都便利堂でございます。

Sora

明日で5月も終わりです。
今年は、もう台風typhoonがやってきましたね。
秋の季語である台風なので、異常気象?と少し驚いてしまいました。

あのものすごい雨風rainを台風と呼ぶようになったのはわりと近代になってからで、古くは「野分(のわき)」と呼ばれていました。
この言葉は「野にある草を分けるように吹く強い風」というのが語源です。

源氏物語でも、第28帖に「野分」というタイトルがついています。
この巻の内容は、
源氏の息子の夕霧が、源氏の妻である紫の上の姿をかいま見てしまい、その姿に心を奪われてしまいます。
その後に六条院で暮らす美女たちを見て、心乱れるという姿が描かれています。

このかいま見というのは、大変ドキドキheart02する場面なのです。
なぜなら、当時、貴族の女性たちはある程度の年齢になると、自分の兄弟にさえ顔や姿を見せなくなるからです。
結婚している場合は夫には姿を見せるのですが、それ以外の人に自分の姿を見せるのは大変はずかしいことだったのです。

ですから、この巻では夕霧のドキドキ
heart02が表現されているのです。
かいま見をされている女性は、気付いていませんから。

源氏物語は、このかいま見のシーンが幾度か出てきます。
そして、重要な場面をになっています。

京都便利堂
では、この「野分」が描かれた色紙を取り扱っております。
土佐派の描くこの作品、ご覧いただきますとあまり激しい風雨の雰囲気は感じません。
むしろ、華やかで美しい場面が描かれています。

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投稿者 京都 便利堂 時刻 13時13分 恋愛, 文化・芸術
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